2003/3/22

                     研究ノート

 これまで論文化されるにいたっていない研究で、公表可能なものを順次、「研究ノート」として掲載いたします。口頭発表のまま、論文となるにいたっていないもの、出版社の事情で、いまだ出版にいたっていないもの、小さなサークルの機関誌などに掲載した懐かしい小論などが、登場予定です。PDFファイルで掲載しますので、Adobe Acrobat Readerでご覧ください。なお、2002/9/19以降に掲載されるノートについては、WebページとPDFファイルの両方を使用することにします。

掲載および掲載予定>
 A:最近のノート
 1.「アジア・キリスト教研究に向けて(2)−方法と適用−」
 
このノートは、『アジア・キリスト教・多元性』第3号(2005年3月)に掲載の「アジア・キリスト教研究に向けて(1)−方法と適用−」の後半部分として書かれたものである。「アジア・キリスト教研究に向けて−方法と適用−」は、当初の予定より大幅に長くなったために、二つにわけて、後半は(2)として『アジア・キリスト教・多元性』第4号(2006年3月)に掲載予定となった。しかし、草稿はすでに完成しているため、論文として仕上げる前に、「研究ノート」として、ここに公開することにしたい。とくに、注と「5 展望」は未完成であるが、内容はほぼできあがっているので、前半(1)の続きが気になる方は、こちらをご覧いただきたい。ただし、1年後に完成予定の論文は、かなり手が入れられたものとなるはずである

 B:学生時代
 C:学生時代以降


B:学生時代(大学院)の研究から

 
次の4編のノートは、1983年度の研究レポートです。キリスト教学専修の修士課程の段階で、講義や演習での単位取得のためのレポートして作成したものですから、現時点から見れば、内容と形式の両面で様々な不備が認められるものですが、その後のわたくしの研究の基盤になったものであり、またいずれもその後論文として発表する機会がなかったものですので、自分自身の原点を振り返る意味で、ホームページ上に掲載することにしました。最低限の誤字や表現上の修正を行いましたが、読みとりにくい文章も、基本的にはそのまま掲載します。なお、これらは、わたくしがワープロを使用する以前の手書き原稿であるため、テキスト化には、かなりの時間を要することをご了解ください。
(2002/9/19)


1.キリスト教と神秘主義
2.神話と真理
3.形而上学について−ハイデッガー− (PDFファイル
4.パネンベルクの歴史の神学
5.P.ティリッヒと「意味」の問い
  
これは、1988年3月の予餞会に行った研究発表の原稿です。


C:学生時代以降
6.女性と宗教−キリスト教を中心に−
  講演原稿  配布冊子レジメ
 
1994年9月6日の「女性の夏期大学」での講演です(完全な原稿ではありませんが)。

7.P・ティリッヒの神学体系と神の問題
  講演原稿  配布プリント
 
1993年3月26日に神戸女学院大学で開催された日本組織神学会で発表した研究講演です。当日読み上げた原稿に最低限の字句の訂正を加えて掲載しました。当時ほぼ完成に近づいていた学位論文とかなり重なり合った内容になっております。

8.シェリングと現代キリスト教神学−ティリッヒを中心に−
  講演原稿  配布プリント
 
1996年3月3日にシェリング・ゼミナールで発表した研究です。現在進行中の「ティリッヒとドイツ古典期の思想」というプロジェクトの発端になった研究です。なお、この講演原稿は、現時点で読み返してみると完全原稿ではなく、中には発表ためのメモ・資料・構想のままの部分がかなり含まれています(口頭発表では、これを見て時間にあわせて発表したものと思われる)。意味不明なものや内容的に訂正すべき点も見られるが、この発表以降に「ティリッヒのシェリング論」として公表した論文などにおいても、まだ展開できていない議論がメモの形でかなり含まれているので、この後の研究の出発点にできるという点で、その意味を失ってはいないように思われる。

 
次の9,10,11,12,13は、1998年度〜2001年度に二期にわたり、科学研究費補助金(基盤研究(C)(2))の交付を受けて行われた研究「近代科学の成立と自然神学の関連をめぐって−ニュートン主義の神学的受容を中心に−」「近代科学の成立と自然神学の関連をめぐって−ニュートン主義から理神論、進化論へ−」の研究報告書に収録された論文のうち、未発表のものである。

9.キリスト教自然神学とは何か
  
ペリカンの研究をもとにして、カッパドキアの三教父から、キリスト教自然神学の原型を論じた論文。自然神学とは、自然現象から神を認識あるいは論証するという狭い意味においてではなく、根本的には、キリスト教の弁証と異端に対する論駁というコミュニケーションにおける合理性の問題であったと考えるべきである。

10.現代神学における科学の問題
 
ブルトマンにおける神話概念、世界観理解を中心に、現代神学の問題状況を論じた。注でおいて、ブルトマンのGlauben und Verstehenから、基本的箇所の詳細な引用を原文で行った。

11.現代神学におけるニュートン解釈と自然哲学  
 
ギルキー、トランス、パネンベルクによるニュートン解釈を概観した。

12.近代キリスト教における自然神学と理神論
 
ニュートン神学とその弟子たち(ニュートン主義)における自然神学の内容と社会的機能を論じ、ついで、ロックとトーランドの比較によって、ニュートン主義の自然神学と理神論が、キリスト教の合理性の理解をめぐって、どのように一致し、どのように相違しているかを検討した。最後に、ヒュームの自然神学批判を取り上げた。この論文については、近い将来手を入れて論文集に収録するという計画があるが、それがいつどのように実現するか、現時点ではあいまいであるため、このような形でHP上に掲載することにした。

13.キリスト教思想と進化論
 
ダーウィンの進化論をキリスト教神学との関わりで検討した。むすびで、創造論者の問題を扱ったが、この論文自体は、今後、キリスト教思想と進化論の関わりを本格的に研究するための予備的研究である。

14.現代思想とキリスト論
 
「これは、ある出版社から出版予定の論文集へ掲載するために、1997年に書かれた論文である。この出版自体は取りやめになったわけではないものの、もし出版となるにしても、1997年のこの論文のままではなく、それ相応の修正や加筆が必要になるであろう。当初の形のものとして、この論文を<研究ノート>に収録することにした。」これまでは、以上のような理由でこの論文を「研究ノート」として公開してきましたが、あまり大きな手直しをすることなく、出版の見通しが立ちましたので、「研究ノート」としての掲載は終了することにいたします。

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